母乳育児について

帝王切開で生まれた息子氏は、出産後、呼吸が落ち着かず酸素濃度が低いとのこと(後日、一過性多呼吸と診断されました。)で、NICUに入りました。私は母乳を希望していたのですが、保育器に入っていたため、直接おっぱいを吸わせること(=直母)ができず、3時間毎に搾乳してNICUに届けていました。
最初は、針のついていない注射器みたいので、1ccがやっと。飲むには足りないので、息子氏の口の中に塗っていました。それが少しづつ増えていって、注射器がどんどんサイズアップしていって、コップへ。そのあと、3時間毎に手で絞るのは大変だろうということで、電動の搾乳器を使うことに。medelaのシンフォニー。
助産師さんがこまめにおっぱいマッサージをしてくれたのと、自分でも搾乳前にマッサージしていたおかげか、搾乳量はどんどん増えていきました。
4日目に、息子氏の呼吸が安定してきたので、保育器からコットに移って、NICUで直母の練習ができるようになり、初めておっぱいを吸ってもらったのですが、私の乳首が小さめで吸いにくいのと、息子氏がおちょぼ口で吸うのが下手っぴなのもあり、なかなか上手く吸えず。息子氏も私も汗びっしょりで授乳するも、授乳前と授乳後に息子氏の体重を測ってみると、なぜか授乳後には体重が減っていてがっかりすることもありました。なので、直母で十分な量哺乳できるようになるまでは、搾乳した母乳を哺乳瓶で飲ませることに。


6日目にNICUを退院。新生児室に移り、母子同室がスタート。
病院の方針なのか、授乳は赤ちゃんが寝て完了ということになっていて、「手洗い→おむつ替え→手洗い→体重測定→直母→体重測定搾乳した母乳を飲ませる→げっぷ→寝かしつけ→おむつ替え→手洗い→次回授乳分のため搾乳」というのが一連の流れ。直母で上手に飲めない息子氏は、直母にとても時間がかかり、1時間位吸わせることもざら。やっと寝たと思ってもおむつ替えで起きちゃったり、搾乳した母乳を飲ませてもなかなか寝なかったりで、トータルで2時間、3時間かかってました。
授乳間隔は3時間以上あけてはいけないという決まりもあったので、やっと授乳が終わっても、1時間後に寝ている息子氏を起こしてまた授乳とか。。
まさにおっぱい合宿でした。
上手く授乳・寝かしつけして、30分位ですかっと授乳室から部屋へ帰っていくお母さんが羨ましくてしょうがなかったなぁ。
睡眠時間がほとんど取れず辛いのと、上手く授乳できなくて不安なのとで、先輩ママや妹に泣きつきメールしたこともありました。


退院するときまでそんな感じで、退院指導では、「直母の練習も大事だけど、体重増加も大事。搾乳の補足は当分続けて。」と言われました。
病院の売店で、medelaの手動搾乳器(ハーモニー)を買ってきて、家でも搾乳を続けていました。
1週間後に体重測定と母乳相談があったのですが、そのときに乳首保護器を薦められて使ったのですが、母乳が勢い良く出ちゃうのかむせてダメでした。
直母はイヤイヤ、けど哺乳瓶だとゴクゴク飲むっていうのは、母親としてはすごく辛いのです。哺乳瓶に負けた気がして。
でも、乳頭混乱しにくいっていう「母乳相談室」の乳首をネットで購入してから、直母もぐんと上手になりました。そのうち他の乳首は拒否するように。「母乳相談室」のは、本物の乳首に近いように作ってあるので、飲むのが大変で、鍛えられるそう。実際、母乳の量は同じなのに、飲む時間は倍かかっていました。


1ヶ月健診で、体重は十分に増えているので、自信を持って母乳で続けて下さいと言われて、とても嬉しかったです。
それから昼間は搾乳を少しづつ減らしていって(その代わり、1時毎の頻回だったけど)、夜も直母でいけるようになり、1ヶ月半で搾乳しなくても良いようになりました。


生まれる前は、母乳は苦労せず出るものだし、苦労せず赤ちゃんが吸うものだと思っていたけど、そうじゃないんだなと。
おっぱい合宿は辛かったけど、3時間毎に搾乳・授乳していなかったら、母乳が出ないままだったかもしれない。
あと、先輩ママの、「私も一人目は大変だったよ。二人目が楽におっぱい吸えてるのは一人目が頑張って吸ってくれたおかげだよ。」っていう言葉で、すごい励まされました。二人目ができるかできないかは別にして、程度の差はあれ、一人目は大変なんだっていうのと、一番頑張ってるのは赤ちゃんなんだっていう気持ちになりました。


母乳育児したいって思っていても、母乳が出ない体質の人もいるし、赤ちゃんがNICUに入っていてあげたくてもあげられない人もいるし、アレルギーや乳糖不耐症でミルクしか飲めない赤ちゃんだっている。
だから、私が希望通り母乳育児できているのは、とても幸せなことなんだって思います。