考えること

今日、ニュースで、"代理母出産"について報道されていました。
病気で子宮を摘出し、妊娠できなくなってしまった娘に代わって、お母さんへ娘夫婦の受精卵を移植し、無事出産したとのことでした。
人によって、色々考え方は違うと思うのだけど、私は、"奇跡が重なって誕生した赤ちゃんなんだなぁ"と思いました。
体外受精でちゃんと受精卵として育つこと、既に閉経してしまい、女性ホルモンを投与して生理を起こさせたお母さんの子宮に受精卵が着床すること、お腹の中で赤ちゃんが育つこと、無事産まれてくること。。。
自然妊娠だって、奇跡の連続だと思うのに、更に高いハードルを超えて産まれてきたんだなぁと。


私は、子供が欲しいと思う前は、人工授精(AIH)というものがなんなのかも分からず、人工っていうイメージで、「そこまでして赤ちゃんを作ろうとは思わない。」と思っていました。
同じようにイメージで、体外受精IVF)も、代理母出産も、どちらかといえば否定的な考えを持っていました。
でも、子供が欲しいと思って、なかなか授からなくて、婦人科へ通って先生から話を聞いたり、本を読んで、正しい知識を得るうちに、AIHはちょっとだけ受精の手伝いをするだけなんだなとか、IVFは注射針を卵巣に刺して卵を採取するのがきつそうだなとか、今までイメージとして捉えていたものが明確になりました。
そして、単純に否定的には考えられなくなりました。
私自身は、タイミング法で妊娠が難しいようであれば、AIHに進むことを考えています。IVF代理母出産は今は考えていません。でもそれは、まだタイミング法で授かることができるかもしれないという希望があるからで、タイミング法、AIHと進んでも妊娠できなかった場合は、考えが変わるのかもしれません。
子供が欲しいと思う前とは、考え方が変わったように。


今日のニュースで、一般の人に代理母出産について、どう思いますかと質問をしていました。
その中で、「自然が一番だと思うので、代理母出産には反対です。」と答えている人がいました。
"自然が一番"なのは、そうなのだけど、自然に妊娠できない人が切り捨てられたような気がして、ちょっと悲しくなりました。
以前、「タイミングなんて考えてるから、子供ができないんだよ。」と言われたことがありました。
その時と似たような気持ちかな。
自然に出来れば苦労はないよ!!って。


デリケートな問題ですね。人によって考え方もそれぞれだから、"正解"なんてないんだろうし。


たばこと同じなのかなって思う時があります。
たばこを吸う人の気持ちは、たばこを吸わない人には分からない、みたいな。
自然妊娠した人には、なかなか妊娠できない人の気持ちは分からないと思う。
線を引くような言い方だけど、実際に私がそうだったから。子供が欲しいと思う前は、不妊の人の気持ちが分からなくて、配慮のない言葉を発していたと思う。
だけど、傷つけようとして言ってるんじゃなくて、むしろ励まそうとして言ったことが裏目に出ちゃったり、気持ちがナーバスになっていて何気ない一言に思いがけず傷付くってこともあるので。
全部の気持ちを共有することはできないけど、私は自分の気持ちを、周りの人になるべく伝えようと思っています。
「こんなこと言われたら悲しくなるんだよ。」とか「こういう治療をして頑張ってるんだよ。」とか。
不妊の人が全く同じ気持ちではないから、参考にならない場合もあると思うけど、そんな風に考えてる人もいるんだって、頭のはしっこに留めてもらえたらちょっとは違うかなぁと。
私が話したことによって、その人が、他に不妊で悩んでいる人に対して、上手く接することができたらいいなぁって思います。
そんな思いもあって、blogに書いています。ちょっとでも伝わればいいなと。


長くなっちゃったな。


あ、そういえば、今日は、林檎ちゃんの誕生日でした。
HAPPY BIRTHDAY RINGO!!